2014年8月15日金曜日

Googleは、どこまで膨張するのか???

支配者の交代・・・・Windowsが消滅する日は近い


ひとつ前の記事で述べた通り、Googleの提供するChromeOSを搭載したパソコンが、アメリカ市場で爆発的に売れ始めている。
日本人の皆さまにはピンと来ないと思うけど、これは本当にどエライことで、長いことパソコン市場を支配し続けてきたWindowsが、今まさに滅ぼされつつあるのである。

以前にも書いた通り、20世紀の独占企業がマイクロソフト(※=まっくろソフトね)なら、21世紀の支配者はGoogleである。

思えば、Windows95が発売されてから(※本当はその前から)というもの、マイクロソフトの独占体制はあまりに強力で、少なくとも2000年代初頭までは、もはや誰かがこの体制をひっくり返せるとは、とても思えなかった。

マイクロソフトは、WindowsでOS市場を独占的に支配したばかりか、InternetExplorerでブラウザ市場を、Officeシリーズでビジネスアプリ市場をも完全に支配していた。
そしてその影響力を使って、ゲームやモバイル市場にまで進出し、ありとあらゆる分野を支配下に置こうとする勢いだった。

ところが、1999年に登場したGoogleによって、検索という“新しいドル箱市場”を一瞬で失い、次いで、2007年以降に新たに急拡大した「スマホ市場」でも、あっさりとGoogleのAndloidに市場の独占を許してしまった。
(※ほとんど誰も知らないけど、マイクロソフトもスマホ用OSを出しているよ。)

そればかりか、2008年にGoogleがリリースした新しいブラウザChrome(クローム)によって、長年握り続けてきたブラウザ市場の支配権をも、またたく間に失ってしまったのである。
(※現在までにChromeは、世界で圧倒的かつ支配的なシェアを獲得している。日本だけは例外だが時間の問題。)

これほどの、急激かつみじめなマイクロソフトの敗北は2000年当時には予測もつかなかった。

これってなんかヤバくない???


マイクロソフトはまもなく滅亡する


それにしても・・・・まだそこまでの話であれば、「検索市場」「スマホ市場」あたりは、新しく出てきた分野だからこそGoogleのような新興企業にも勝ち目があったのでは??・・・・と考えることもできる。
それに今までは、一見すると「スマホはGoogle、パソコンはマイクロソフト」のような“住み分け”が成立しているようにも見えていた。

だが、今さら後発メーカーが割って入る余地など無いだろうと誰もが考えていたようなパソコンOSの分野までも、Googleの製品が爆発的に売れ始めているのだ。
(※ひとつ前の記事を参照。)

正直なところ、この勢いを止める術はなく、マイクロソフトは座してWindowsの死を待つことしかできないだろう。
Chromeがリリースされてわずか数年で、マイクロソフトのInternetExplorerのシェアを追い抜いて支配者の地位を獲得したように、ChromeOSも今後数年でパソコン市場の首位の座を獲得する可能性が高い。

そうすると、マイクロソフトに残された製品はOfficeくらいしかなくなってくるわけであるが、この製品こそWindowsとの抱き合わせで無理やり売りつけているのであるから、これもやはりWindowsとともに死にゆく運命であろう。
何しろ既にGoogleが提供するOfficeアプリもあるし、無料で使えるOpenOfficeだってある。
どちらもマイクロソフト版Officeで作った書類ファイルも開くことができるのだから、実は、マイクロソフト版Officeの必要性は、現時点で既になくなっているのである。

こうなってくると、マイクロソフトが滅亡するのはもはや時間の問題というわけで、後は特許の収入とか過去の遺産でほそぼそと食いつなぎつつ、誰かに買収されるのを待つしかないだろう。

今まではマイクロソフトの独占を苦々しく思っていたのが、今度はGoogleがあらゆる分野を完全に独占する世界・・・・ということになってくるわけだ。

今やGoogleの勢いは、マイクロソフトが独占していた市場すべてを奪いつつあり、その他にも既にスマホ市場、検索市場など、いくつかの重要市場を支配下に置いているのである。
いわば、マイクロソフトをはるかに凌ぐ史上空前の独占企業が誕生しつつあるのである。


Googleの“限界点”は、いったいどこにあるのか???


それにしても、どんな巨大な独占企業であっても、おのずと限界はあるものだ。
巨大化した企業が圧倒的な力で市場を支配することはままあることではあるが、例えどんな革新的な企業であろうとも、巨大化すればするほど同時に組織は様々な面で保守的になり硬直していくものである。

いわゆる「大企業病」というやつで、肥大化した組織が新しい物事にうまく対応できなくなって成長が止まる(あるいは没落する)例は、枚挙に暇がない。

かつてパソコン市場を失ったIBMや、今まさに失いつつあるマイクロソフトなどはその好例であろう。
1984年に、アップルが独占企業としてテレビCMで糾弾したのはIBMであったが、間もなくその独占的な地位はマイクロソフトに乗っ取られ、マイクロソフトも21世紀に入ってからは傾く一方である。

そのアップルもまた、最初はスマホ市場の覇者として君臨したにも関わらず、わずか数年でGoogleに追い落とされてしまった。
アップルはもはや時代をリードする革新的な製品を生み出せなくなっており、その成長は止まったと考えるべきであろう。
(もちろん、マイクロソフトのようにそのうち消滅するということはないだろうが。)

アマゾンにしても、破竹の進撃の末に、ネット通販全体の支配者の地位を獲得したものの、その後は伸び悩んでいるというのが実情だろう。
ネット通販の世界では独占的な地位を築くことに成功したにも関わらず、その影響力を他の分野にうまく伸ばせないでいる・・・・つまりそこがアマゾンの成長の限界なのである。

・・・・ひるがえってGoogleについて考えてみると、最初はただ「検索市場の覇者」にとどまると思っていたのに、今やスマホ市場を支配し、パソコン市場の支配権までも握りつつあるのである。
そればかりか、ブラウザや地図やメール、果てはOfficeのような様々なソフトやアプリの分野でも、着々と支配的な地位を築きつつある。

その他にも、光ファイバーなどの通信インフラの分野や自動車の自動運転など、ありとあらゆるハイテク分野に進出しまくっており、その勢いはまさにとどまるところを知らない。

このままGoogleは、どこまで膨張していくのであろうか???
Googleの成長の限界点はいったいどこにあるのであろうか???

マイクロソフトでさえも、恐ろしいほど巨大な規模の独占企業であったのに、今のGoogleはそれをはるかに上回る規模に成長しようとしている。


独占企業特有の“弊害”がいたるところに噴出しているのに・・・・


・・・・それにしても、Googleの開発する製品には、既に「余計な機能を詰め込んで、どんどん肥大化する傾向」が露骨に見えている。これは完全に大企業病が発症している状態で、普通であれば、成長が止まるのも時間の問題のはずである。

それなのに・・・・どういうわけだか、Googleはさらに先進的な製品やサービスを次々と生み出し続け、成長し続けている。
今のところ、成長が限界に突き当たる気配が、まるで見えないのである。

これはどういうことなのだろう???
なぜかこれまでのところ、まともにGoogleのサービスに対抗できるようなライバルが、どこからも現れてきていない・・・・。

過去の例を見ると、マイクロソフトの拡大もアップルの拡大も、強力なライバルが出現するところで限界に突き当たり、成長が止まってしまったわけだが・・・・Googleにはそういったことがまるで起こらず、まるで無人の原野を爆進するような状態である。

思えばGoogleは、Yahoo・アップル・マイクロソフトといった先行企業の欠点を的確に突いて、それらを凌駕するサービスを投入することで、市場シェアを奪ってきた。
既に先行企業の独占状態にある市場で、その独占企業を倒すほどの強力なサービスを投入してしまえば、後はライバルらしいライバルが登場しないのも当然かも知れない。


ついにAndloidのライバルとなる本格サービスが登場


・・・・だが、ここへきて初めてGoogleのライバルになりうるかも知れないサービスが登場してきている。
前の記事で述べたFirefoxOSである。
FirefoxOSは、Googleのスマホ用OS・Andloid(及びChromeOS)に対抗するために製作されているスマホ用OSである。

Andloidは、表向きには「オープンソースで無料で使用できる」と称している。
しかしその実、Andloidを採用するスマホメーカーからは、事実上のライセンス料をしっかり徴収しているから、「無料」というのは単なるタテマエに過ぎない。

オープンソースというのは、誰もが無料かつ自由にそのソフトウェアを使用し改良することができるように、プログラム情報を一般に公開することである。
本来、オープンソースにされた技術は、誰かが独占的にコントロールすることなどできないはずだ。
しかしAndloidの場合は、Googleのエンジニアにしか操作できない部分があったり、巧妙にGoogleにコントロールされており、完全な「オープンソース」とは言えないという。

開発コストを圧縮するためにオープンソースの技術を利用しておきながら、完成した製品は(オープンソースの振りをした)排他的な独占プラットフォームなのである。
これこそもう、典型的な独占企業の汚いやり口であろう。

FirefoxOSは、こうした「独占的なプラットフォームからユーザーを解放する」ために開発されたことを宣言している本物のオープンソース・ソフトウェアである。

しかも、肥大化して(余計な機能がてんこ盛り!!)高級スマホでないと動かすのが難しくなってきたAndloidと違って、FirefoxOSはわずか25ドル(2500円!!)低スペックのスマホでもサクサクと動くというのだ。
完全に、Google製品の欠陥ポイントを突いてきていると思う。

FirefoxOSに、Googleの製品を倒すほどの力があるのかどうか・・・・今はまだ分からないが、Google製品に初めて真正面から戦いを挑む製品が登場してきたことには間違いない。

Googleだっていつかは失速するであろうが、それがいつになるかは、まだ分からない。
これはまだほんの小さな兆候にしか過ぎないのかも知れない。
他にもまだまだたくさんのライバルが登場しなければ、Googleの独占体制が倒れることはないだろう。

なるべく早い日に、Googleのような独占企業のサービスを使わなくても済むような、有力な代替サービスの登場と成長に期待したい。

2014年8月14日木曜日

ブラウザOSの時代がやってくる?!

こんにちは。
最近、手持ちの少し古いパソコンにLinuxMint17CInnamonをインストールしたばかりのくまっしぃです!!!
こちらのサイトは、ここのところなかなか更新できなくて、ごめんでしーー!!!

長いこと干上がってたでしー


LinuxMintよ、お前もか???・・・・(お前も肥大化するのか??)


今年の5月末にリリースされたばかりのLinuxMint17は、久しぶりのロングサポート・ヴァージョンということで、期待してインストールしたんだけど、う〜〜〜ん、なんか使いにくいなぁ・・・・。

LinuxMint17全般が肥大化して使いにくくなったのか・・・・それとも、その中でもCInnamon(シナモン)版だから使いにくいのだか分からないのだけど(おそらく両方)、インストールしてすぐ日本語入力が使えないし、Flashをインストールしてもなぜか表示されないし、ちょこちょこ不便なところがある。

CInnamon版っていうのは、昔から「まだ完成度が低く不安定」と言われていただけにずっと手を出さなかったんだけど、一方で「将来のLinuxMintの本命」とも言われていたので、今回のバージョンアップでは、思い切ってCInnamonにしてみたんだけど・・・・。
やっぱり、まだまだCInnamon洗練されてねーよ。導入するの早かったな・・・・。

なんでも、LinuxMint17.1がリリースされた暁には、日本語入力機能が標準装備されるそうなので、それまで待ってLinuxMint17.1MATEにインストールし直して、比べてみようと思う。

それでもまた「うわ!!!肥大化してるーー!!!なんか重いわーー!!!」と感じてしまったら、残念だが当面はLinuxMint13に逆戻りして、何か違うOSを探すことになると思う。
(※たぶん、LinuxMint13と比べて、起動時の使用メモリが既に50MB多いように思われるから、確実に肥大化はしているだろうねぇ・・・・。)

そもそも、LinuxMintの良さというのは、ひとえにWindowsやらUbuntuに比べて、「肥大化しておらず軽量」にも関わらず「とっても洗練されていて高機能」というのが、最大のウリだったはずだ。

それがさすがにバージョンを上げるごとに、どんどん色々な機能が追加されて、肥大化が進んできているような気がする。
このままいくと・・・私の持っている中古パソコンでも、そのうちに使うのがシンドくなってくるのは目に見えている。
もちろん作っている人=開発者の心情とすると、あの機能もこの機能も盛り込みたくなるのが人情というものではあろう・・・・が、使う側からするとほとんど要らない機能ばっかりなのである。

こんなことならもういっそのこと・・・・Windows、Mac、Ubuntu、LinuxMintのような“フル機能のOS”なんて全部捨てちゃって、「最低限の機能しか持たないOS」で良いんじゃないの???・・・・と思ってしまう。

本当に必要な機能(ネット接続とか日本語入力とか)だけはしっかり揃えてもらって、後の機能はユーザーが自分で追加していけるようにしておけば、それで良いじゃないか。

で・・・・そんなOSが本当に出てきているんだなぁ。


ブラウザOSが次のスタンダードになるかも!?・・・・特にChromeOSが驀進中


それが、俗に言う「ブラウザOS」というやつで、基本的にはインターネットを閲覧するためのブラウザを実行するための最低限の機能しか備えていない。
その代わり、ブラウザ上でさまざまなアプリを実行することができるので、ユーザーは自分が必要なアプリをダウンロードして使えば良いのだ。

これは、もはやブラウザをOSそのものにしてしまったと言っても良い。
パソコンにしろスマホにしろ、基本的にはインターネットを見るために使うことがほとんどなのだから、その方が合理的ですらある。

現在、主要なブラウザのうちでOS版をリリースしているのは、ChromeFirefoxである。
言い換えれば、ブラウザOSというのもこの2つしかないわけであるが、今のところChromeOSはパソコン用、FirefoxOSはスマホ用だけしか出ていない。
しかし、どちらのOSも、いずれパソコン・スマホ両方カバーするようになるであろう。
(※ChromeOSは、製作元のGoogleがAndloidを先行して普及させてしまった関係で、スマホ版を出しそびれているらしい。)
 
今のところ、FirefoxOSはモバイル版だけしかないけど・・・・
(※FirefoxOSさんのサイトの画像キャプチャー)

注目すべきは、ChromeOSが今、アメリカで急速に普及し始めていることである。
2年ほど前までは使っている人はほとんどいなかったのに、昨年からChromeOSを搭載したノートパソコンが爆発的に売れ始めているという。

2013年のアメリカのノートパソコン販売シェアでは、20%を超えるシェアを獲っており、急成長中なのである。
何と言っても・・・・その前年まではほぼゼロだったシェアが、突然20%を超えるというのは、この業界では尋常ではない伸び率である。

Windowsなんかと違って、低スペックのパソコンでもサクサク動くのだから、安くて快適な使い勝手のパソコンができるわけで、これが売れないわけがない。
(※この分だと、「世界で4番目に使われているOS」というキャッチフレーズの我がLinuxMintも、まもなく「世界で5番目」に降格間違いなしである。)

一方で、現在のところはスマホ市場だけで勝負しているFirefoxOSの方も、まもなく数ヶ月以内に注目の25ドルスマホをインドで発売する・・・・と発表されており、これが普及の起爆剤になるかも知れない。

きっと皆さまは今すぐどうこうという話ではないと思われるかも知れないが、今後数年以内に、パソコン市場もスマホ市場も、劇的に変わるのではないかと私は考えている。
検索エンジンの主流が、YahooからGoogleにとって変わったのも、SNSの主流がmixi(覚えてる??)からLineやFacebookにとって変わったのも、あっという間の出来事だったではないか。

世の中の変化という局面は、一気呵成にやってくるものであり、特にテクノロジーの変化はめまぐるしい。
古びて硬直化した技術は、次々に新しいものに取って代わられていくものである。